航空宇宙工学科

航空宇宙工房

航空宇宙工房

大空と宇宙へ夢と希望をのせて、
さらなる技術開発へチャレンジする。

航空機、宇宙機、ジェット機、ロケットなど、「空と宇宙」に関する6つのプロジェクト活動や研究活動を行っています。
次世代のより良い世界のために、自啓自発の精神に富んだ、科学・技術の発展に貢献できる人物を育てています。

人力飛行機プロジェクト

「翼を!フレームを!プロペラを!自分の手でホンモノの飛行機をつくる!」

人力飛行機というと、毎年夏に琵琶湖で行われている「鳥人間コンテスト」を思い浮かべる人が多いでしょう。日大理工学部では、公認サークル「航空研究会」が毎年参加し、同時に人力飛行機プロジェクトとして科学的にサポートしています。1980年の第4回大会での優勝以降、大会での最多出場、最多優勝の記録を持っています。2019年には学生新記録を達成しました。また、もう一つの目標である世界記録への挑戦は、他大学にはない日大ならではの活動です。日大は1963年に日本人初の人力飛行機研究をスタートさせ、未公認ながら長距離飛行の世界記録を樹立したこともあり、現在でも公認の日本記録(49.2km)を持っています。また、2014年には霞ヶ浦で周回飛行の世界記録に挑戦するなど「日大ならでは」の挑戦を続けています。キミも自分たちの手で作り上げた人力飛行機を飛ばしてみませんか!

鳥人間コンテスト
試験飛行の様子
鳥人間コンテスト応援団

飛行ロボットプロジェクト

「200gの機体を作って飛ばそう!」

飛行ロボットプロジェクトでは、日本航空宇宙学会主催の「全日本学生室内飛行ロボットコンテスト」に参加し、各部門で優勝することを目指しています。このコンテストには、「一般部門」、「マルチコプタ―部門」、「ユニークデザイン部門」、「自動操縦部門」の4つの部門が用意されており、機体の性能、操縦性、独創性などが評価され、順位が決定されます。コンテストにおいて高い評価を得るためには、飛行原理を理解し、機体製作技術を身に着ける必要があります。200gという機体質量制約の基、機体性能を含めた様々な点を考慮し、日々、機体製作に励んでいます。

工作室
飛行準備
試験飛行

日大自作ジェットエンジンプロジェクト

「次世代航空機のための革新的なエンジンを創る!」

小型で構造が簡単でも効率よく高速飛行できる新たなジェットエンジンを開発するプロジェクトです。ジェットエンジンの一部を電動化することにより、電気機器のもつ簡便さや制御性の良さと燃料の燃焼による高エネルギー利用を組み合わせたハイブリッドジェットエンジンを目指しています。モータージェットエンジンの基本構造の開発を目標とした1号機エンジンを発展させ、2号機エンジンの制作を進めております。圧縮機・燃焼器・ノズルなどの基礎知識の習得からスタートし、3DCADによる部品の設計から数値流体解析によるシミュレーションに亘り、実際の設計作業に携わります。さらに、機械加工や3Dプリンタを駆使した部品制作から、運転・データ取得等の運用までを一貫して行う事が出来るユニークなプロジェクトです。一緒にエンジンを開発してみませんか?

エンジン1号機
エンジン2号機の3Dモデル
SNSでも情報を発信中

日大ロケット研究会

「ロケットを作って、飛ばして、楽しむ!」

日大ロケット研究会にはロケットが好きな学生が集まっています。モデルロケットをゼロから手作りすることで多くの知識と経験を習得することができ、設計、製作、打ち上げまでの全てを経験し修得することができます。主な学外活動では、種子島ロケットコンテストや全国大会に出場し優秀な成績を残してきました。また、衛星開発プロジェクトとのコラボ活動も行い、広い知識と経験を積み重ねています。モデルロケットの打ち上げに必要な講習会も行っており、ライセンスを取得することもできます。また、キャンパスには高高度までの打ち上げが可能なグランドがあり、自作のモデルロケットで高高度打ち上げに挑戦することができます。日大ロケット研究会では豊かな想像力と人間性を持った能力の高い人材を育成しています。

大型ペイロードのモデルロケット
競技用のモデルロケット
モデルロケットの打ち上げに成功!

衛星開発プロジェクト

「君の想いを宇宙へ」

学部1年生から大学院生までの学生を中心として、力学や設計理論、情報、電気、環境などの宇宙工学に必要な多様な知識を活用し、数kgの超小型の人工衛星を設計・開発し、打ち上げ・運用しています。また、CanSat開発(ローバーや衛星などの宇宙システムを飲料缶のサイズ制約の中で作りこむ取り組み)や、衛星設計コンテストへの出場、衛星に関連するモノづくり教室を開くなどの国内外での活動も活発にしています。特に、CanSat開発では、2021年度種子島ロケットコンテストで総合優勝しています。学生たちはこれらの活動を通じて衛星開発に必要ないろいろな工学知識や、また仲間と協働することの大切さを学び、実際に宇宙をフライトする小型衛星の開発も行っています。開発中の次期衛星として、地球低軌道周辺の高エネルギー粒子の空間分布などを観測する「てんこう2」や、地震などの災害に先行する現象を宇宙から観測し、物理メカニズムを探る「プレリュード」を、国内外の研究機関と連携しながら開発しています。大学宇宙工学コンソーシアム(UNISEC)の加盟団体として、他大学との連携、情報交換も行っています。

「てんこう2」
プレリュード
CanSat(自律制御カムバック型)
衛星開発プロジェクトの活動

宇宙科学プロジェクト

「天体観測から学ぶ宇宙科学!」

Space Science Project(SSP)では、流星や太陽系天体を主な対象に、高感度カメラや望遠鏡を使った観測を通した研究活動を進めています。例えば、屋外や遠隔地に設置してリモート制御可能な「星空・流星観測カメラシステム」の開発では、ハードウェア(カメラ・センサー・ハウジングなど)とソフトウェア(動体検出・リモート制御ソフトなど)に関する基礎的な学修、天体観測、天体データ処理などに取り組むことができます。また、XR(VR・仮想現実、AR・拡張現実、MR・複合現実)技術を宇宙に応用する「君がつくるVR宇宙ミッション」という活動では、VR開発プラットフォームUNITYを使って、独自のVR宇宙ミッションを創作しています。宇宙が好き、星空が好き、カメラが好き、宇宙メタバースに興味があるという皆さんは是非、SSPに参加してみませんか!

天体観望会
天体観測用・口径40cm望遠鏡
VRで作成した木星の衛星エウロパ