土木工学科
ブリッジ工房
未知の場所と人をつなぐ橋の技術を学び、
技術に取り組む姿勢を体験します!
「ブリッジ工房」は、大学で学ぶ力学や材料学、構造学などの理論式が、実際の構造物ではどのように使われるのかという学生の声に対して、2018年に創設されました。モノづくりから理論を学ぶことで、学生が授業科目の相互関係やしくみを理解できるように工夫したものです。工房の目的は、授業科目の理解の他、橋づくりというモノづくりを通して、ヒトづくり、コトづくりを学ぶことを目的としています。その活動範囲は、簡単な模型製作から、ベンチやベッドの設計・製作、オープンキャンパス等で実際に渡れる橋の設計・製作を行っています.さらに、自治体やNPO、海外の大学と連携して、橋の清掃や維持管理など、幅広い分野で活動しています.
ブリッジデザインコンテスト
このコンテストは、ブリッジ工房主催のコンテストで、年に数回のタイミングで開催されています。参加者は1年生から4年生まで幅広く、何度も挑戦できるものです。約0.1N~0.2Nの重さのスチレンペーパー模型(橋長420mm、幅員50mm)を製作し、5N~7Nの荷重に耐え、美しいデザインであるか競うコンテストです。毎回荷重や桁高などの設計条件が変更されるので、構造センスを磨くチャンスです。
IHI/SAMPE Japan学生ブリッジコンテスト
このコンテストは、先端材料技術協会(SAMPE JAPAN)が主催するコンテストで、炭素繊維強化複合材料(FRP材料)を用いて、設計・成形するという体験を通じて、FRP材料の高度理解を目的としています。形状が決まっているカテゴリーAと任意の形状で挑むカテゴリーGがあります。ブリッジ工房からは、2018年からカテゴリーGに挑んでいます。2020年10月カテゴリーGのコンテストでIHI杯賞を受賞しましたが、最優秀賞を手に入れていません。 目指せ!国内優勝で、米国本大会出場。
世界初の構造・技術・カタチに挑戦
木組みの橋を車で走る
2018年1月、レオナルドダヴィンチが考案した木組みのサルバティーコ橋(橋長10m)を、世界で初めて自動車が走りました。もちろん釘やボルトのようなものはなく、木で組合せ構造の橋です。
氷の橋を人が歩く
2018年8月のオープンキャンパスで、橋長1.5mのアイスアーチ橋に挑戦しました。2019年8月ついにアイスアーチ橋の上に人類が立ちました。2022年には、プレストレストアイス桁橋に挑戦し、橋長2.0mの橋を人類が歩きました。
世界初の構造を国際会議で発表
2022年5月IABSE Symposium Pragueで、大学院2年生 中川駿一(元工房生)が、スクエアコアトラス構造という世界初の構造を発表しました。
2022年9月Footbridge2020 Madridで、大学院修了 青木眞人(元工房生)が、折り紙工学を用いたパネルトラス構造という世界初の構造を発表しました。(コロナ禍で開催が2年遅れました)
国際交流・地域交流
ハノイ国立土木大学とデザインワークショップ
国際交流として、ベトナムハノイにある国立土木大学とデザインワークショップを開催しています。2019年の参加者は、日本から12名、現地では70名以上の学生が参加しました。初日は、スチレンペーパーによるブリッジコンテストを行い、約10mのサルバティーコ橋を皆で組み立てるイベントを行いました。2日目は、日本語学ぶ学生と日本語会話と交流会を行いました。3日目は、現地の日本企業(日本工営ベトナム、東亜建設工業、丸磯建設)を訪問しました。
静岡県富士宮滝見橋の計測と清掃
静岡県富士宮市の世界遺産白糸ノ滝にある滝見橋の計測と清掃作業をしています。滝つぼの下流に架橋されたこの橋は、水飛沫を受けるため、通常の橋の9年分の汚れが1年で付着します。毎年清掃することにより、完成当初の美しさを保ちながら橋の維持管理を学んでいます。
埼玉県加須市の橋梁維持管理と清掃
埼玉県加須市には、市が保有する橋が国内最大で1,100橋もの橋があります。加須市とNPOとブリッジ工房の間で5年計画の300橋を対象として、橋の維持管理調査と清掃支援を実施しています。橋を清掃することで、橋の維持管理を学んでいます。