物理学科

物理学プロジェクト工房

物理学プロジェクト工房

物理学プロジェクト実験による
実験課題の創生と探索

物理学プロジェクト工房とは

課題の創生・実験・成果発表の一連の活動を通じ、創造力、自主性、自律性の向上を目指します。
「物理学プロジェクト実験」をコアに、習得した理学的基礎能力を実践するための実験技術を習得し、
プロジェクトの管理/運営能力、リーダーシップ、協調性を身につけます。

物理学プロジェクト実験

実験装置の設計・製作、実験の実施、結果に対する考察、成果発表および報告書の作成までを教員の指導の下に自立的に行うプロジェクト型の物理学実験です。

●未知なる問題を創造的に考える能力と物理学の基本法則の理解を目的とします。
●テーマの創生、実験装置・試料の設計・作製、実験の計画・実行、報告書の作成・発表まで行うことにより創造力、自主性、自律性の向上を目的とします。
●現象の物理学的性質を解明することによる理学的基礎能力の向上と実験技術の習得を行います。
●プロジェクト全体の管理・運営能力の向上を目指します。
●グループ活動によるリーダーシップや協調性の向上を目指します。
●課題解決の方法の検討や総括などの実験に特有の思考方法の体得、プレゼンテーションや文章の作成能力を養います。
●プロジェクトでの経験を活かし、ティーチングアシスタント(TA)などの教育サポートや指導を実践し、理学教育者としての基礎能力を習得します。身につけたスキルを活かし、高大連携活動(SSHの活動におけるTA)、物理学プロジェクト実験の指導、理工学部・自治体・高校文化祭におけるサイエンスショーなどへ参加し、実践力に磨きをかけます。

最近のプロジェクト研究のテーマ

●サイクロイドのすべり台ーBrachistochrone(最速降下)問題ー
●ミューオンの弱い相互作用による崩壊の測定
●磁石に親しむ
●水路を使ったソリトン波の実験
●鎖の自由落下運動
●泡箱による放射線計測
●甲殻類の心筋活動を長期間モニターするための記録システムを開発する
●ハイエントロピー合金を作ろう
●マイクロ波によるBraggの回折条件の検証
●アルプスの危険なブランコ –ブランコの運動と数理モデル-
●エネルギー変換実験装置の開発〜熱を磁場に変換しよう〜
●光速の測定

物理学プロジェクト工房関連科目

実験物理学を中心として、現代物理学の基礎である量子力学と統計力学を学習するカリキュラムです。
●物理学インセンティブ
●原子物理学
●熱力学
●物理学実験Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
●物理学総合演習
●物理学プロジェクト実験

工房関連科目「物理学実験Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」の様子

八海山サイエンスキャンプ

工房活動の実践の場 ー八海山サイエンスキャンプー

中高生に対する理工系分野への啓蒙と同時に、学生の知識・スキル向上を図ることを目的に、八海山セミナーハウスに併設された天文台を用いて2009年から毎年実施されています。JSTサイエンスパートナーシッププロジェクト(SPP)の支援を受けて開始され、未来博士工房に参画した2011年からは物理学プロジェクト工房のプログラムの一部となりました。工房活動で実績を残した学生・院生、天文部などに所属し研究実績を持つ高校生をTAやSAとして起用することで、特に座学が中心となる物理学科の学生の実践的教育の場として重要な役割を果たしています。2019年には、理工学部で新たに開始された「日本大学理工学部教育活性化取組支援(教育コンペ)」に採択され、各工房間を横断したプロジェクトへの昇華を目指しています。

具体的な活動内容例:
●工房の学生による担当中高生向けへの課題の説明
●八海山セミナーハウスの反射型天体望遠鏡の原理の講義
●担当する中高生への観測データの解析方法の説明及び発表資料作成の指導

八海山セミナーハウスから見える星空
天体望遠鏡で観測した木星
工房学生が担当学生にデータの解析方法や
資料作成の指導をする様子